終活とは
- 簡単に言えば、人生の最後に向けて、「いろいろなこと」を準備することです
- 「いろいろなこと」の内訳は、医療、介護、葬儀、墓、財産の整理、家族に隠していたことの処理など多岐にわたっています
- ここでは、医療に関する終活とは何かを考えます
医療に関する終活とは
- こういう治療は「やる」か「やらない」かを大まかに決めておくことです
- 「徹底的に延命治療をやる」か「自然のままにケアする程度に抑える」かという選択をすることだと思います
- 但し、色々な状況があるので厳密に決めるのは難しいかもしれません
93歳で逝った母は終活などしませんでした
- 母は、おそらくそんなことは何も考えなかったと思います
- あるいは、考える間もなく日常生活を送っていたかもしれません
- 老いてからも、ご飯を食べて、好きな折り紙を折って、家族だんらんを楽しんで、認知症になり施設に入って、がんのために意識朦朧となって死んでいきました
- 母が何を考え、どんな喜怒哀楽を抱えていたか正確には分からない私が偉そうなことは言えませんが・・・
- 施設から電話があり「お母さんが何も食べなくなった。このまま施設で預かることが不可能。どうします? もし、胃ろうの状態になれば再び施設で預かることは不可能ではないけど」と聞いたときは動転しました
胃ろうって聞いたことはあるけど、身近な問題として出て来るとは思ってもみませんでした - 詳しい事情を聞きに施設へ行き、開口一番担当者にこう言われました
「お母さんの治療をどう考えるか、あなたが決める必要があります。徹底的に延命治療を施すか、無理な治療をせず一般的な治療にとどめるか。方針を決めないと今後の対応が難しくなりますよ」 - 私は、再び動転してしまいました
鎌田實先生がこの問題について語っています
参考記事
元気なうちに自己決定/鎌田實の健康連載
<鎌田實の人生100年時代をどう生きるか(26)>
引用:日刊スポーツ
この記事を要約すると以下のようになります
- がん検診で意味のあるものは3つだけ?
アメリカでは健康診断のコストパフォーマンスを大事にしている
がん検診も意味のあるものは3つだけと言われている
乳がん検診と子宮がん検診、大腸がん検診
大腸がん検診は、便潜血反応で行われる
検便は昔からある検査で、一見、非科学的に思えるかもしれない
しかし、この便潜血反応が大腸がんの早期発見に役に立ち、検診に使ったお金に比べて、死亡率を下げることが科学的に証明されている
がん検診はいろいろあるが、有効なのはこの3つだけというのがアメリカの考え方
その代わり、この3つの受診率は日本と違ってとても高い - 余命10年以内の人に検診はいるか?
予測される余命が10年以内の人ががん検診を受けるのはほぼ無意味とアメリカでは考えられている
なんだかシビアだなと思うかもしれないが、高齢者のQOL(生活の質)という観点から見ると間違っていないと思う - 検査や治療については自己決定が大事
アメリカの医学界では、認知症の高齢者に胃ろうをしないとしている
少し乱暴な考えで、権力を持った者がこれを決めたら危険
あくまでも決めるのは自分
元気なうちに自分は胃ろうはいらないと決めるなら問題はない
日本には約26万人の胃ろう患者がいる
本来ならば、本人の自己決定が大切であり、きちんと文書で意思を示していることが大切だが、あいまいな空気の中で胃ろうが選択されてきた
無駄な検査や治療は避けて、できるだけ自分らしく生ききるには、国民1人1人が医療について学び、自己決定できるようにすることが大切
この記事の読後感想文
- 上記の施設の担当者の問いかけに対して、私は次のように答えました
「徹底的な延命治療はしません。普通に痛みを緩和するケアを中心にお願いしたいと思います」 - 意識もないまま、お腹に口を開けて栄養を流し込み生かされることを母は望むだろうか?
私なら望まない
だから、本人じゃないけど、そう決断したわけです - しかし、母は「どんなことをしてでも、長生きしたい」と思ったかもしれません
- 鎌田實先生の言うように、治療に関して最終決断すべきなのは本人です
- だから、少なくとも私は「いかなる場合においても、延命治療はするな」と家族に伝えました
- 他の事柄についても、記録に残した終活を行います
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