先月、亡き母の3回忌があり名古屋に帰りました
- 母は93歳で亡くなりましたが、70歳の時にjirosukeが引き取り一緒に関東で暮らしていました
- 晩年は、老人保健施設に入所していたんです
- 86歳で要支援1に認定され、その後、認知症もすすんできました
- しばらくはデイサービスを利用しながら、自宅で介護していました
- 介護については、もっぱら妻にまかせっきりでした
- 法要が済んで、近親者だけで食事をして、母の思い出話になりました
- もしjirosukeが、主として介護を担当していたら、どうなったんだろうと思いましたね
- 幸いにも、母の認知症は、内向的で大人しいものでした
- もし、攻撃的で、わがままばかりだったら、つい、感情的になって怒っていたかもしれません
- 「もう、忘れちゃったの?」とか「まだ、わからんの?」なんて言ってたかもしれません
そんな、認知症の親への気持ちに関する記事に遭遇しました
感情的な叱責はもってのほか 大切なのは認知症の親への敬意
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190305-00000028-nkgendai-hlth
引用:YAHOO!ニュース(日刊ゲンダイDIGITAL)
精神科医の和田秀樹さんが解説します
「なんか親が子どもに戻っているような気がする」
◆認知症あるいは軽度認知障害(MCI)と診断された親に対して、子どもはそう感じることがある
- 物事の理解力が低下したり、言われたことを忘れてしまったり、わがままを言ったり、感情をコントロールできなくなったりする
- たしかに幼児的な特徴と似た症状が表れることは事実だ
◆しかし、医学的に考えると「子どもがえり」という表現は当たらない
- 幼児の場合、そうした言動は、脳の成長が不十分であるために生じているのに対して、認知症あるいは軽度認知障害の高齢者の場合、成長を終えてしまった脳が劣化し始めたことによって生じている
- 親の脳が子どもの脳に戻っているわけではない
- 認知症だからといって、これまで培った知識、知性が脳から完全に失われていくわけではない
- だから、認知症と診断された親を幼児語などで「子ども扱い」するのは大きな間違い
- 本当の子どもへの「子ども扱い」はいとおしむ思いが込められているが、親に対する「子ども扱い」は侮蔑とまではいわないが、敬意を欠いた接し方だと心得ておくべきだ
◆脳の機能が低下しているわけだから、物事を理解してもらうために平易で噛んで含めるような物言いをすることは必要だ
- しかし、敬意を欠いた接し方は慎まなくてはならない
- さもないと、認知症の親のプライドを傷つける
- これは「認知症の親に機嫌よく生きてもらう」という介護の原則に反する行為となる
- なかには感情的になって子どもを叱責するような言動で接する子どももいるが、これは禁物
「子ども扱い」は親を傷つける
- 英会話が堪能な人は認知症になっても意外にその能力は保たれる
- お年寄りは子どもが読めないような難解な漢字もスラスラ読める
- 記憶が欠損したり、新しい情報の理解、ITなどの新しいテクノロジーの習得ができなくなったとしても、脳の残存能力はあるレベルで維持されている
- そんな親を「子ども扱い」するのは親を傷つけることになる
◆認知症の親を持つ知人は「何回教えても、シートベルトを忘れてしまう」とこぼしていた
- 気分転換をさせようと親をドライブに連れ出すのだが、パーキングエリアでの休憩のたびにシートベルトの着脱を教えなくてはならないという
- けれども、ドアの開け閉めはできる
- それも力いっぱいドアを閉めるという
- このエピソードから認知症の脳の変化の特徴が読み取れる
- 最近のクルマは軽い力でドアはきちんと閉まるが、昔のクルマはそうではなかった
- 力いっぱい閉めないと半ドアになりやすかった
- シートベルトもなかった
- つまり、脳のなかでは「シートベルトを着用しなければならない」という新しい記憶は欠けてしまったが、「半ドアに注意」という古い記憶は残存しているということ
◆認知症の親にとって新しい情報の定着は簡単なことではないことを子どもは忘れてはならない
- 定着させるためには「優しく、易しく、丁寧に、辛抱強く」伝えなければならない
- 新しく覚えてほしいことをメモに書いてあげて繰り返し読んでもらうのもいいだろう
- 反復や文字による新しい情報の入力が脳の老化を遅らせることにもなる
- 認知症の親は幼児ではない
- どんなに衰えても、人生の先輩として敬意をもって接することが大切だ
jirosukeの生活と意見
- 母が、老人保健施設に入所していた時のことです
- 仙台から、姉夫婦が面会に来ました
- 母はご機嫌になり「よ~、来てちょ~たね~」と言いつつ、楽しい話に終始しました
- 終わり近くになって、jirosukeが「ところで、ね~ちゃんの名前分かる?」と聞いたのです
- これは、母の認知症がどこまで進んでいるかを、姉夫婦にも知らせるためだったんです
- 母は、答えられませんでした
- 母は、相変わらずニコニコしていましたが、少し寂しそうに見えました
- 一瞬「やっぱり、かなり物忘れが進んでいるな」と思いました
- そして「どんなひどいことをしてしまったんだろう」と後悔しています
- 「自己満足のために、母をはずかしめて、それでイイのか?」と自問自答しました
- さて、敬意を払うべき親は、もうこの世にいません
- そして、今度はjirosukeが認知症になる番です
- 子供たちは、親に敬意を払ってくれるでしょうか?
- jirosukeを「お母さんに、さんざん苦労をかけた悪いお父さん」と思っているのでしょうか?
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